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街を丸ごと盛り上げる地域密着映像の制作。

街を丸ごと盛り上げる地域密着映像の制作。

広告づくりにおいては二番、三番煎じの発想もよくあると聞きますが、独自のアプローチを取らざるをえなかった特殊なケースも多々あります。
最近、こんな案件がありました。 あるクライアントから「ただ商品のPRチラシを配布して、レスポンスを待つような一方通行の広告手法ではなく、地域全体を盛り上げてムーブメントを起こしながら、商品の認知活動を行いたい。その足がかりとして、地域の魅力をアピールする映像を制作したい。」という要望を受けました。私たちは、これまで地域に密着する長期のプロジェクトを担当したことがなかったため、難易度の高さに頭を抱えながらも初動は手探りで行動を開始しました。
最初に私たちが行ったことは、「対象となる街を知ること」でした。まずは、初めて歩く街の印象をニュートラルに受け取ること、その上で一度行っただけでは分からない街の魅力を知ることが課題でした。ただ歩いているだけでは、活気がないと感じる商店街も、お店の中に入ってみると、昔ながらの味を代々守っているパン屋さんや、お客様とのふれあいを大切にしている惣菜屋さんなど、「街を愛している人々の姿」が見えてきます。
我々は「地域を紹介する映像」を制作するためには、本当に街を愛している人たちのインタビューを通して、魅力を伝えることが最善のアプローチなのではないかと考えました。 地域の良さを伝える映像は、街の人たちの協力なくしては作れない。それが分かった私たちは、映像に出演していただくための交渉を開始しました。実際に街を歩いてお店を探すのはもちろん、インターネットや、雑誌などで情報を集めながら、直接足を運び交渉を行いました。はじめは消極的なお店の方も、何度も足を運ぶことで「この街の魅力を伝えたい」という熱意が伝わり、出演を快諾していただくことができました。同時に商店街組合や教育施設などにも足を運び交渉を重ねることで、地元の人たちが一同に会する地域のお祭りや、街の子どもたちが集まる幼稚園・保育園などの撮影の許可もいただきました。
交渉を重ねるごとに我々と地域の方々の結び付きは深まり、我々の知らない地元の良さや、ここは撮影した方が良いというスポットなどさまざまなアドバイスをいただきました。そして、街の人たちの協力を得ながら万全な体制で撮影の当日を迎えました。
撮影は地盤作りをしていた効果もあり、スムーズに行うことができました。また、撮影を進める中で、嬉しい発見もありました。それは、撮影前に緊張していた人たちも、街の良さをついては笑顔を見せながら朗らかに話していただけることです。また、お祭りでは、打ち合わせを重ねた商店街組合の方々が露店を出して盛り上げる姿や、地元の子どもたちが汗だくになって御神輿を担ぐ姿など、活気あふれる街の1日を撮影することができました。
そして、街の人たちとふれあいながら撮影を進める中で、我々も街が好きになっていったのです。 完成した映像は、街の人たちの生の声を通した地元愛あふれる内容になりました。クライアントからも街の良さや、人々の姿を見ることで、今後の商品PRのアプローチを決めることができたと評価されました。何よりも映像制作を通して、今後の認知活動の足がかりとなるような商店街組合や教育施設、店舗などの人脈も作ることができました。
私たちの映像制作は、「このような映像を撮りたい」というものを形にするだけではありません。今後もクライアントが想像する範囲を超える、その「先」まで見据えたアプローチを考えながら映像制作を進めていきます。

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